■ 9月
極真会館・東京城南川崎支部への出稽古

平成14年9月5日、「井の中の蛙になってはいけない」という河宗師範の命により、過去、4名の極真空手世界チャンピオンを輩出している極真会館の名門・東京城南川崎支部への出稽古が始まる。期間は極真の全日本大会出場選手特訓が終わる10月30日までの2ヶ月間である。

私・長田は、『押忍』という言い慣れない言葉で門をくぐり、数人の内弟子門下生に挨拶をした。私とは何もかも桁違いの身体を目の当たりにし、正直、自分に襲いかかるであろう強烈な打撃に怖じ気ついた。

内弟子稽古は、まず腹筋、背筋を徹底的に鍛える。強靭な基礎体力を養うため、そして、素手や素足のフルコンタクトに耐えられる鋼の肉体を作るため絶対に必要なのだろう。内弟子門下生の妥協の許さない姿に驚かされる。恥ずかしながら、私はこの稽古の翌日、一度横になると上半身が起こせなくなるくらいの筋肉痛に襲われる。

次いでミット打ちに入る。何度かミットを持つことになるのだが、下段廻し蹴りの威力は凄まじく、ミット越しに私の足は何度も悲鳴をあげていた。そして、そのスタミナの量にも驚かされる。私のような省エネの体ならまだしも、大きく鍛えられた肉体を休むことなく動かし続けるのだ。

組手の稽古は、手、足、膝などに防具を着け、いろいろなバリエーションの突き、蹴りを想定し打ち合うものであった。われわれの言う研究組手に相当する。蹴りの間合いの違い、とりわけ下段蹴りが新鮮で、興味がもてた。
また、東京城南川崎支部名物の「ガンダム稽古」は、大変、迫力があった。
私にはまだ無理だったが、尾崎二段や妹尾二段は果敢に挑戦した。普段、一緒に練習している尾崎二段と著名な数見肇師範とが「ガンダム」で打ち合う姿は感無量なものがあった。

最後に東京城南川崎支部の廣重毅先生、数見肇師範、内弟子門下生の皆様にお礼を申し上げます。 私のレベルでは、役に立つことができませんでしたが、皆さんが私に打ち込んでくれた一撃、一蹴がとても勉強になりました。今後とも更に稽古を重ね、いつの日にか同じ土俵に上がれるよう頑張りたいと思います。本当にありがとうございました。

                       神奈川大学体育会テコンドー部
                       平塚主将 長田康介