第16回全日本フルコンタクト・テコンドー選手権大会ルール

                                         JTA全日本大会
                                        審判部長 武田敬之


JTA主催の全日本フルコンタクト・テコンドー選手権大会は、蹴美を競う大会です。
昔、ブルース・リーが世界的なブームを引き起こしたのは、華麗な蹴り技に世界中の人が
魅了されたからです。パンチやローキックで魅了したのではありません。
アンディ・フグ選手がK−1ブームの起爆剤になったのも、華麗な蹴り技でした。
JTAも先人達にあやかり、国内最高峰のリアルな華麗な蹴り技による美しい正々堂々の
闘いを目指しております。
寸止めではなく、ライトコンタクトでもなく、胴やヘッドギアをつけない
唯一の真正なフルコンタクト・テコンドー・ルールを採用しています。
選手同士が、適切な蹴りの間合いを保ち、
あくまで蹴撃必倒の華麗な蹴り技で雌雄を決する蹴美の組手を要求しています。

                     記

1,従来通り、JTAフルコンタクト・テコンドー・ルールで行われます。
  (コンテンツ 「一部試合フルコンタクトテコンドー・ルール」参照)


2,本大会より、より一層、蹴美のレベルを高めるため次の行為を反則にします。

1)突きや蹴りの攻撃をしないで、前進する行為 → 主審が「注意1」を宣告します。
  主審が見逃した場合、リングサイドの審判部長が、旗をふりながら笛をならします。

2)目、鼻、口等への手技による顔面強打により出血、骨折した場合、反則負けとします。


3,蹴美の活性化のため、予選および1回戦の全試合を2分間とします。
  2回戦以降は、従来通り、本戦3分とします。

1)延長戦はすべて2分とします。

2)予選には、延長戦はありません。
  かならずどちらかを勝者にします。

3)予選および1回戦(予選通過者との対戦は除外)で棄権が出た場合、
  補欠選手が代理出場しますが、
  その試合の本戦で引き分けた場合は、補欠選手は失格となります。


3,本戦の判定は、蹴美の高さを重視します。

たとえば、A選手とB選手が対戦したとします。
本戦3分間の前半1分30秒をA選手が華麗な蹴り技を積極的にだし、優勢だったとします。
ところが、中盤に、B選手が鋭い蹴りを一発A選手の腹部にヒットさせたとします。
A選手が倒れたり、膝をついたり、腰をかがめたり、激痛で2歩退いたり等すれば、  
もちろん技ありか一本勝ちになります。
しかし、A選手が、B選手の蹴りによってダメージを受けていることはわかるのですが、
ファイティングポーズをとったまま、顔をゆがめただけだとか、
動きが止まっただけとか、
フットワークを使いながら後進したという場合には、
技ありにはなりません。
両者は、その後、お互いに有効打がなく試合を終えたとします。
この場合、判定になりますが、審判はあくまで3分間のトータルで、
どちらがより蹴美のレベルが高かったのかで、勝敗を決することになります。
つまり優れた蹴りをB選手がひとつ決めたからといって勝つとは限らないのです。