宗師範・河明生の著作
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河明生『新・経営史−企業者の視点−』
初版発行 2004年4月1日

<内容>  <目次>


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河明生『マイノリティの起業家精神−在日韓人事例研究−』
初版発行 2003年7月15日

<内容>  <目次>


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河明生『韓人日本移民社会経済史−戦前篇』
  明石書店、1997年。

<内容・目次>
「序 章
第一章 韓人日本移民
1 韓人日本移民概要
2  韓人日本移民の要因
3 韓人の典型的移民地・大阪

第二章 韓人移民労働者の下層労働市場進出過程
1  韓人移民労働者の工業就労過程
2  韓人移民労働者が進出した労働市場およびその競合者の特定
3  韓人移民労働者の京都市友禅染工業就労過程

第三章 大阪工業における韓人移民労働者
1 大阪工業における低賃金労働力需要の背景
2 大阪工業における韓人移民労働者の就労実態
3 大阪市家内工業における韓人移民労働者

第四章 韓人移民労働者の低賃金労働力需要適応過程
1 韓人移民労働者の行動的特性−生活費支出抑制 
2 住居費支出抑制による低賃金労働力需要適応過程
3 大阪市における韓人移民労働者の「密集群居」による住居費支出抑制
あとがき」


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河明生『ケ−ススタディ・企業者史−企業者活動と企業者精神の異質性』
ア−トン、2001年。

<内容・目次>
「企業者史学の基礎−シュムペ−タ−の企業者概念とコ−ルの企業者史学



テ−マT 文化構造と企業者精神
第1章 近代英国ジェントルマンの文化構造と企業者精神の衰退
    −企業者供給源のクエイカ−教徒とユダヤ人の適応過程

一、ジェントルマンの文化構造
二,クエイカ−教徒の適応過程
三,ユダヤ人の適応過程


第2章明治日本の文化構造と企業者精神の鼓舞−福沢諭吉 と渋沢栄一のビジネス啓蒙の企業者活動 序
一、明治日本の文化構造
二,福沢諭吉のビジネス啓蒙活動と企業者精神の鼓舞
三,渋沢栄一のビジネス啓蒙活動と企業者精神の鼓舞

テ−マU 企業者機能
第3章 激動期の政商的活動 − ユグノ−・デュポン家とユダヤ人・ロスチャイルド家

1、企業者供給源ユグノ−
2,デュポン家の企業者活動
3,ロスチャイルド家の企業者活動


第4章 企業統合・連合 − 垂直的統合のカ−ネギ−と水平的連合のロックフェラ−

1、成功の背景
2、カ−ネギ−・スチ−ル社のA・カ−ネギ−の企業者活動
3、スタンダ−ド石油のJ・D・ロックフェラ−の企業者活動


第5章 イノベ−ション − 技術革新のフォ−ドと組織・マ−ケティング革新のスロ−ン

1、GMのデユラントの栄光と挫折の教訓
2、フォ−ド自動車のH・フォ−ドの企業者活動
3、GMのA・P・スロ−ン・Jrの企業者活動
結」

<はじめに>
「先進国の経済発展期において企業者の果たしてきた歴史的役割は何人も否定できない。そしてこれからも国家・社会は正当な企業者活動に期待しているといえるであろう。民間の活発な企業者活動が一国経済の活性化につながるという認識を誰もが有しているからである。とりわけバブル経済の崩壊以降、著名な大企業の倒産や不祥事が相次ぎ、終身雇用や年功序列などの日本的経営の転換を迫られ、平成不況にあえぎ意気消沈している現代日本では、企業者活動に対する期待が高い。絶え間ない向上心に満ちた企業者の活発な企業者活動が、不況脱出のための時代の要請となっているからであろう。つまり現代日本は、単なる経営者に期待しているわけではないのである。
 では企業者とは何か。定説はないが、いかなる理解であれ、シュンペ−タ−の企業者概念からかけ離れるべきではないだろう。ゆえに本書ではそれを概括している。とりわけイノベ−ションという企業者機能は軽視すべきではない。しかし、その性格は多種多様であると思う。シュンペ−タ−が生まれる前から企業者は存在し、彼の死後も企業者は登場し続けたのであり、企業者像は時代とともに変遷しなけれならないと考える。そこで本書では企業者機能のケ−ス・スタディとして、イノベ−ションや企業統合・連合に留まらず激動期の政商的活動も含んでいる。
 また企業者史学の実質的な創始者コ−ルが提唱した文化構造からのアプロ−チも軽視すべきではない。これから国際化に対応しなければならない学生諸氏に文化構造の何たるかを教える必要がある。たとえば、2001年に起こった「インドネシア味の素事件」は示唆に富む。味の素の原料に微量の豚の成分が含まれていることが発覚し大問題になった事件である。大部分の日本人は、おかしいとか、あれぐらいのことで大げさだ、などと感じたに違いない。
 しかし、それは豚を食することを禁じているイスラム教徒からすれば、断じて許せない不埒な行為であるといえる。量の多寡が問題ではない。その行為自体がイスラム教の文化構造では糾弾されてしかるべき行為なのである。正義は立場が変われば変わるといえよう。それが理解できないのであれば、イスラム教圏でのビジネスは避けた方が賢明であろう。各国の文化構造の理解はトラブルを未然に防ぐ糧となる。そこで本書では、文化構造の理解を深めるため企業者精神との関連で近代英国と明治日本のケ−ス・スタディを取り上げた。
 企業者史学は、サクセス・スト−リ−ではない。また如何にすればビジネスで成功するのか、という成功の法則の開示を目的とはしない。だが企業者と呼ぶに値する歴史上の人物が、与えられた社会経済的与件の中で、如何なる経営的意思決定を選択し、如何なるイノベ−ションを遂行し、如何なる成果や問題点を生じ、如何なる結果を招いたのかを史的に検証することで、経営に対する大局観を涵養することを筆者は否定するものではない。

 本書の執筆のきっかけは、法政大学産業情報センタ−の研究プロジェクト(宇田川勝教授主宰)「企業家史研究会」への参加である。同会は、日本の企業者活動を研究する際、報告者が二つの事例を取り上げそれを比較しながらワ−キング・ペ−パ−にまとめるという手法を用いていた。そしてその研究成果は『ケ−スブック日本の企業家活動』(有斐閣、1999年)にまとめられた。本書はテキストとして刊行されたこともあり、字も大きく、註もなく、論述は平易であった。私は同書のようなケ−ス・スタディの書物を書いてみたいと思うようになった。
次ぎに何を書くかを考えた。私は現在担当している法政大学経営学部の「経営史」の講義の内容にそったものを書くことに決めた。本講義は経営史学の主流といえる管理史的経営史よりも、企業者史的経営史の視点を重視し、世界的に著名な企業者活動を中心に論じている。
日本は世界で最も経営史の盛んな国である。ゆえに優れた研究業績が多い。また欧米先進国の著名な研究の多くは日本語に訳されており、外国語の文献にあたらなくても大学生に求められる経営史の基礎的な理解を深めることができる。本書はそれを証明するものであり、その恩恵を十二分に受けた書物である。ゆえに本書は筆者の業績ではない。
 しかし、大学生の活字離れを反映してか、優れた先行研究や訳書の多くは図書館に埋もれている。宝の持ち腐れではないだろうか。本書を一読した大学生や社会人の皆さんが、より一層の正しい理解を深めるため、各章ごとに列記した参考文献を読んでいただきたいと思う。」
 


最新作                             <注文・yahoo!ブックショッピング>
共著『東アジアのグローバル化と地域統合−新・東アジア経済論V』

    第1部第4章W担当執筆
    河明生著「日本におけるマイノリティの経済経営問題
           ー大阪有線放送社創業者・宇野元忠の事例研究」



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共著『新・東アジア経済論−グロ−バル化と模索する東アジア』
  ミネルヴァ書房、2001年。
  河明生担当章
 「第4章Wマイノリティの経済問題−世代別経済的上昇法則と起業者活動」




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共著『戦後日本の企業家活動』文眞堂、2004年。
   河明生担当章
   第6章 
  「マイノリティー新世代の起業者活動」

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共著『日本の企業家史』文眞堂、2002年。
   河明生担当章
   第1章 
  「ビジネス啓蒙の企業家活動−福沢諭吉と渋沢栄一」
   第11章 
  「マイノリティの企業家活動−ロッテ・重光武雄と日清食品・安藤百福」